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衝撃映像連続の人体解剖ドキュメンタリー
医学博士(解剖学)で作家の養老孟司(字幕監修を担当)が「貴重な体験」とコメントを寄せる人体ドキュメンタリー、その名もズバリ『人体の構造について』が、11月22日(金)より全国公開。劇場での上映がイメージできないほどストイックなタイトルに、まず好奇心を掻き立てられる。
原題はラテン語で『De Humani Corporis Fabrica(意:The Fabric of the Human Body)』とさらにズバリな本作だが、あの『リヴァイアサン』(2012年)を手掛けた人類学者にして映像作家、ルーシァン・キャステーヌ=テイラーとヴェレナ・パラヴェルの監督作と聞けば、がぜん興味がわくだろう。
H・P・ラヴクラフト作品すら彷彿させる漁船のカオスを映し出した『リヴァイアサン』を手掛けたあのコンビだけに、今回も本編には一切のナレーションやテロップなし。GoProを最先端医療カメラに持ち替え、頭部にはじまり眼球、消化器官から子宮・胎盤、そして胸椎までをパックリゴリゴリに映し出す。言葉を選ばずに言えば、めちゃくちゃグロテスクな映像の連続である。
本作は、およそ映画ファンが“劇場の大スクリーンで”観る機会はほとんど無いであろう、いろんな意味で衝撃的な作品だ。そして、あの辛口レビューサイトで叩き出した「批評家スコア97%/観客スコア100%」という驚異的な数字に期待が高まり、しかし実際に鑑賞した後は放心状態になるであろうことも必至である。
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