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マ・ドンソク兄貴、激ギレ! 掴む→投げる→ぶん殴る!『無双の鉄拳』拳とプロレス技でメッタメタに悪を討つ!!

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ライター:#橋本宗洋
マ・ドンソク兄貴、激ギレ! 掴む→投げる→ぶん殴る!『無双の鉄拳』拳とプロレス技でメッタメタに悪を討つ!!
『無双の鉄拳』©2018 SHOWBOX, PLUSMEDIA ENTERTAINMENT AND B.A. ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED.
「死にたい奴から、かかって来い」……そんな物騒なキャッチコピーが猛烈にクールなメインビジュアルを見て、思わず目を閉じ頬を差し出したファンは少なくないだろう。そう、マ・ドンソク主演『無双の鉄拳』は、ビンタを待っていたのにパワーボムで首を折られたみたいな、我々が期待するドンソク兄貴が100%堪能できる濃縮還元なしのストレートな“ドンソク映画”だ!!

最大のウリはマ・ドンソク自身! これは“俺たちのドンソク映画”だ

『無双の鉄拳』©2018 SHOWBOX, PLUSMEDIA ENTERTAINMENT AND B.A. ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED.

『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016年)以来、マ・ドンソクはあっという間に新たなアジアのアクションスターになった。いや、まだ日本ではメジャーとは言えないかもしれないが、気づいている人は気づいているし、気づく=熱狂だったりもする。

いわゆるイケメンではない。実際のところ、ずんぐりむっくりのオッサンである。しかし、映画の中の彼はとてつもなくカッコいいから不思議だ。武骨な中に愛嬌もある。

『無双の鉄拳』©2018 SHOWBOX, PLUSMEDIA ENTERTAINMENT AND B.A. ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED.

そんなマ・ドンソクの新作、韓国で初登場1位を記録した『無双の鉄拳』は、『犯罪都市』(2017年)にも連なる“マ・ドンソク映画”だ。全盛期のジャッキー・チェンやシルヴェスター・スタローンの映画がそうだったように、マ・ドンソクの魅力を引き出し、そのことで観客を満足させてくれるのである。

武器は腕っぷし! ドンソク兄貴が掴む、投げる、ぶん殴る!!

キム・ミンホ監督によると、本作の準備期間は5年。それだけの時間をかけて「マ・ドンソクにしかできない作品に仕上げた」とのこと。その言葉は、映画を観れば納得できる。

『無双の鉄拳』©2018 SHOWBOX, PLUSMEDIA ENTERTAINMENT AND B.A. ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED.

人身売買組織に妻を誘拐された男が、自力で闘い、救出しようとする。シンプルな筋立てだがダークなムードはかなりのもの。かつて“雄牛”と呼ばれ恐れられた主人公ドンチョル(ドンソク)を助けるコメディリリーフの2人や、どこかジョーカー風味の悪役キム・ソンオもインパクト充分だ。

『無双の鉄拳』©2018 SHOWBOX, PLUSMEDIA ENTERTAINMENT AND B.A. ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED.

もちろん、最大の見どころはマ・ドンソクのアクション=バイオレンスだ。その武器はタイトルどおり拳、つまりパンチである。韓国映画と言えば“手より先に足が出る”というイメージもあるが、だからこそ掴む→投げ飛ばす→ぶん殴るというファイトスタイルが新鮮に映る。

マ・ドンソクのアクションはシンプルで豪快、だから痛快!

ハリウッドがクンフーを取り入れてから時が経ち、トニー・ジャーがムエタイを全面展開し、MMA(総合格闘技)もトレンドになった。そういうアクション映画の流れからしても、マ・ドンソクの“パワー殺法”は異色だ。レスラーで言えばスタン・ハンセンやビッグバン・ベイダー的。実際にプロレス技も使ってみせる。シンプルで豪快、だから痛快なわけだ。

『無双の鉄拳』©2018 SHOWBOX, PLUSMEDIA ENTERTAINMENT AND B.A. ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED.

そのパワフルさがエスカレートし、本作では怪獣映画ばりの演出も。しかしそれがギャグにならず、確実に“燃える”場面になっているのがマ・ドンソクの持ち味なんだろう。マーベル・シネマティック・ユニバース作品『エターナルズ』へ出演という話題もあり、これからさらに出世していくはず。序盤で見せる人のよさ、妻には頭が上がらない感じも含めて、マ・ドンソクの魅力を堪能してほしい。

文・橋本宗洋

『無双の鉄拳』は2019年6月28日(金)よりシネマート新宿・心斎橋ほか全国順次ロードショー

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『無双の鉄拳』

かつて闇の世界で恐れられ、“雄牛”と呼ばれた男。
失うものが何もない独りの時が、一番強いと思っていた。
だが、それは間違いだった。俺は今、あの時よりも強い―。
拳ひとつで愛する妻を救い出せ!
“怒れる雄牛”は、誰にも止められない!!

制作年: 2018
監督:
出演: