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池松壮亮「2人に倒されたかった(笑)」髙石あかり&伊澤彩織との対決秘話『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』インタビュー

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ライター:#SYO
池松壮亮「2人に倒されたかった(笑)」髙石あかり&伊澤彩織との対決秘話『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』インタビュー
池松壮亮、髙石あかり、伊澤彩織
©2024「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」製作委員会
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池松壮亮×髙石あかり×伊澤彩織『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』

2021年に産声を上げたアクション映画『ベイビーわるきゅーれ』。女子高生の殺し屋コンビが卒業後にルームシェアをはじめ、慣れない社会生活に苦労するという斬新な設定で人気に火が付き、2023年には続編『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』が公開。そして今年、映画第3作・連続ドラマ・ドキュメンタリーの3本が一気にリリースされる。

©2024「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」製作委員会

しかも、映画第3弾『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』には池松壮亮が最強の敵、前田敦子が先輩殺し屋として出演。おなじみのメンバーはそのままにスケールアップを果たし、宮崎に出張した、ちさと(髙石あかり)&まひろ(伊澤彩織)が一大バトルを繰り広げる。

シリーズ最高傑作といっても過言ではない本作の裏話を、髙石あかり、伊澤彩織、池松壮亮の3人に語っていただいた。

髙石あかり、伊澤彩織、池松壮亮
©2024「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」製作委員会

ファンの二次創作に感じた、ベビわる熱の高さ

―池松さんは「ジャンル映画が好き」と以前仰っていましたが、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズのどういった部分に魅力を感じていたのでしょう。

池松:『1』、『2』と拝見してきて、アクションは今この国で最高峰だと思いますし、シリーズを追うごとにさらにレベルアップしていると感じます。阪元さん(阪元裕吾監督)の専門性と才能あふれるスタッフ、映画の捉え方が広く、ジャンルを入り口に様々なボーダーを超えていく今作に魅了されました。主人公2人がとても魅力的で、脇役も魅力的で、喜びと驚きがあって、現代の手本のような映画だと思いました。愛情深く好奇心を持って危険を冒し、面白さを更新していくこのチームに非常に興味がわきました。

©2024「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」製作委員会

―髙石さんと伊澤さんはこの3~4年で人気の拡大をどんな時に実感されましたか?

髙石:「ベビ絵」に代表されるような絵や漫画、小説といった二次創作をお客さんが楽しんで想像して作って下さっていることです。ベビ絵に関しては本当にとてつもない量で、どんどん新しいものが更新されています。

伊澤:私は映画の二次創作で絵を描く、という動きをあまり知らなくて、アニメのような感覚で楽しんでくれているのかもしれないと感じました。多くの方が、私たち二人の絵を描きたいと思ってくれていることがとても嬉しいです。そうしたファンの方々の熱を受けて、『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』では公式でベビ絵を募集し、優秀作品がパンフレットに掲載されるキャンペーンを行いました。

髙石:ファンの方がTシャツを作って下さったり、コスプレの熱量もすごくて。『ナイスデイズ』なんて、写真を1枚解禁しただけで同じ衣装を探して、買いそろえて下さった方もいらっしゃると聞きました。

伊澤:「宮崎で撮っています」という情報が出たとき、「多分ここが撮影地になるだろう」と予想されている方もいました。

髙石:私たちが想像しえないところにまで『ベイビーわるきゅーれ』が行った感はあります。

髙石あかり、伊澤彩織
©2024「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」製作委員会

いま「やれ」と言われても絶対に出来ないアクション

―9月4日からは連続ドラマ『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』が放送され、10月4日からは『ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ』も上映されるなど、どんどん拡張していますよね。そして『ナイスデイズ』は前2作と比べてシリアス味がグッと増して、また新たな領域に向かったように感じます。

髙石:私も脚本をいただいて最初のシーンのちさととまひろを読んだとき、今までとちょっと違う気がしました。元々は『2』と『3』は一緒に撮る予定でしたが、時期がズレて別々になったという流れがあります。その後にいただいた脚本は、物語も登場人物もガラッと変わっていて驚きました。

伊澤:阪元監督が「前2作でちさまひが全然仕事をしていないから、次はちゃんと殺し屋のお仕事をする話にします」とおっしゃっていました。1も2も結局は私怨で、働きぶりを見せられていないんです。それを受けて、アクション監督の園村健介さんと「2作目はコメディ寄りだったから、次はシリアスな命の取り合いにしたい」と話していました。

髙石:『2ベイビー』で戦う殺し屋兄弟は憎めないキャラクターで、元々構想されていた第3作のキーキャラクターも、ものすごくいい人たちでした。新しく構築するにあたり、全く違う「何だこの人は!?」となるようなキャラクターを生み出したいと阪元監督は仰っていて、生まれたのが池松さん演じる<冬村かえで>でした。

池松:お話を頂き本を読ませてもらって、これまでの世界観を踏襲しつつ、一度シリーズの集大成的なるものを目指していると受け取りました。冬村かえでを生み出すことで、この世界をなんとしてもパワーアップさせたいと思いました。

池松壮亮
©2024「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」製作委員会

―脚本というテキスト上だと、なかなかアクションの細部は想像しきれないかと思いますが、池松さんにとっては想定内でしたか?

池松:完全に想定外でした。実際にやると予想を遥かに超えて大変でした。よく2人はこれまでこんな戦いを続けてきたなと思い、早く倒してと思ってました(笑)。

―伊澤さんも「意味がわからないくらい戦った」とSNSでつぶやかれていましたね。

伊澤:いま「やれ」と言われても、絶対に出来ないと思います(笑)。

池松:できません(笑)。

伊澤:それくらいの極限状態にみんながいて、エネルギーを全部注いでなんとか身体がもってくれた、という感覚です。

髙石:本当にもっていたんですか? と言いたくなるくらいでした。

伊澤:ギリギリ、壊れる寸前でした(笑)。

髙石:序盤に県庁でのバトルシーンがありますが、池松さんをアクション部の方がマッサージしていたのが最終的に1人では足りず、5人がかりになっていました(笑)。本当に激しいアクションが続くので、痛みで寝られないというウワサも聞いていました。

©2024「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」製作委員会

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『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』

殺し屋協会に所属するプロの殺し屋コンビ、杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)が宮崎県に出張。到着早々ミッションをこなし、バカンス気分を満喫していたが、ちさとはとあることに気づく。今日は相棒まひろの誕生日、しかしこの後は次の殺しの予定が入っていてプレゼントを用意する暇もない! 内心の焦りを隠しつつ、ターゲットがいる宮崎県庁に向かう。チンピラを一人消すだけの簡単な仕事のはずが、指定された場所にいたのはターゲットに銃を向けている謎の男。この男の正体は一匹狼の殺し屋、冬村かえで(池松壮亮)。150人殺しの達成を目指す“史上最強の敵”が、ちさととまひろを絶体絶命のピンチに追い詰めるのだった……。

出演:髙石あかり 伊澤彩織
   水石亜飛夢 中井友望 飛永翼(ラバーガール)
   大谷主水 かいばしら カルマ Mr.バニー
   前田敦子
   池松壮亮

監督・脚本:阪元裕吾
アクション監督:園村健介
音楽:SUPA LOVE
主題歌:女王蜂「狂詩曲」(Sony Music Labels Inc.)
挿入歌:忘れらんねえよwithちさと&まひろ(fromベイビーわるきゅーれ)「そっか、自由か。」(Bandwagon/UNIVERSAL MUSIC)

制作年: 2024