ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンの最強タッグが贈る最新作『憐れみの3章』が、9月27日(金)より公開される。このたび、エマ・ストーンが演じ分けた異なる3つのキャラクターを堪能できる新場面写真が解禁となった。
ヨルゴス・ランティモス監督×エマ・ストーン再降臨
ヨルゴス・ランティモス監督のもとには世界的大ヒットとなった前作『哀れなるものたち』で壮麗で芸術的な唯一無二の世界を監督と共に作り上げた、エマ・ストーン、ウィレム・デフォー、マーガレット・クアリーが再集結。さらに、ジェシー・プレモンス、ホン・チャウ、ジョー・アルウィン、ママドゥ・アティエ、ハンター・シェイファーといった、折り紙つきの実力者が勢ぞろい。共同脚本に『籠の中の乙女』(09)、『ロブスター』(15)、『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』(17)のエフティミス・フィリップとの最強タッグが復活。ランティモス監督ならではのユーモラスでありながらも時に不穏で予想不可能な、独創的世界を描き出す。
ヨルゴス・ランティモス監督と3度目のタッグを組んだのは、『ラ・ラ・ランド』(17)、『哀れなるものたち』(23)において「アカデミー賞」主演女優賞を受賞し、現在のハリウッドで最も多才で人気の高い映画人のひとり、エマ・ストーン。この10年における数々の最重要作品で多数の賞を受賞し、映画界の注目を集めてきた存在だ。本作では、3つに構成されたストーリーで別々のキャラクターを演じるという新たな挑戦に挑んでいる。エマ・ストーンは、全く印象の異なる3役を見事に演じ分け、これまでとは、一味も二味も違う魅力で観る者を魅了。新たな躍進を遂げている。
エマ・ストーンの3つのキャラクターの演じ分けに注目!
第1章となる<自分の人生を取り戻そうと格闘する、選択肢を奪われた男>を描いた1つ目の物語では、ジェシー・プレモンス演じるロバートが出会う女性・リタを演じている。美しいロングヘアでタイトなミニドレスを着こなし、優しさを感じさせながらも、どこかミステリアスで謎めいた雰囲気の女性であるリタはチャーミングな笑顔が印象的で、誰もが魅了されること間違いナシと言える魅力が満載だ。
第2章となる2つ目の物語<海で失踪し帰還するも別人のようになった妻を恐れる警官>では、ジェシー・プレモンス演じる警官、ダニエルの妻・リズ役を演じ、第1章の物語とは全く違った印象を与えている。海難事故で失踪した後、奇跡的に生還を果たすリズだったが、まるで別人のような言動でダニエルを困惑させる。次第に疑心暗鬼に陥っていく夫を献身的に支える妻・リズとしての思いやり溢れる表情が見れる一方、時折感じさせる、別人としての不穏な雰囲気を纏う怪しげな妻・リズも同時に表現するという、ずば抜けた演技を披露。観る者を強烈なランティモスワールドへと誘っていく。
第3章となる3つ目の物語では、<卓越した宗教指導者になるべく運命付けられた特別な人物を懸命に探す女>でエミリー役を務めている。エミリーは、ジェシー・プレモンス演じるアンドリューと共に、ある一人の女性を、人生をかけて探すという使命を負っている。歩き方、仕草、喋り方、そのどれもが第1章、第2章とは全く異なっており、同じ人間が、演技一つでこうも違う印象を与えることができるのか、と驚きを感じさせるクセ強なキャラクターへと昇華させた。
彼女たちと3つの物語における共通点は?
3つの独立した物語=章で、同じキャストで別々のキャラクターを演じるという画期的な演出は、まったく接点のないはずの3つの物語がいつしかリンクしていく不思議な感覚に襲われる。じっくり観ていると、思わぬ描写に共通点が浮き彫りになり、ランティモス監督の“仕掛け”によって、気づけば映画的興奮の真っ只中に没入させられるマジックが隠されているのだ。そしてそれは、キャスト陣が演じるキャラクターにも通じている。
3つの物語で別々のキャラクターを演じつつ、さりげない共通点を加えるという高難度の挑戦を課されたエマ・ストーンは、「私が見つけた共通点は、愛されたい、受け入れられたい、支配されたいという気持ちと同時に自由でありたい、自分で決めたいという気持ちとのバランスであり、そしてそのために愛を失うことになります」と彼女たちと3つの物語における共通点を明かしている。
「私たちは今の経験を積み重ねていき、何かを作るたびにさらに上を目指すことができるのです。ただシンプルに、一緒に仕事をするのが好きなのです」と、強い信頼を寄せるエマ・ストーンとの仕事が好きだと断言するランティモス監督。映画界最高峰のタッグは、勢いを加速させ、新たなる挑戦へと突き進んでいる。
『憐れみの3章』は9月27日(金)より全国公開