デヴィッド・リーチ監督自身が設立し、ハリウッドアクションのトップランナーである製作集団「87ノース・プロダクションズ」を率いて贈る最新作『フォールガイ』が、8月16日(金)より劇場公開中だ。このたび、規格外なスケールで撮影された本編シーンの一部と撮影の裏話が解禁となった。さらに、いち早く本作を鑑賞した著名人より絶賛コメントも到着した。
ツイてないスタントマンが巻き込まれた危険すぎる事件
主人公は、大けがを負い一線を退いていたスタントマン、コルト・シーバース(ライアン・ゴズリング)。ひょんなことからハリウッドの撮影現場に舞い戻ることになったコルトは、そこで監督を務める元カノのジョディ・モレノ(エミリー・ブラント)と再会。ジョディに未練たっぷりのコルトは、彼女の気を引こうとアツいスタントを連発する。そんな中、幾度となく命がけのスタントダブルを請け負うも、過去にあっさりクビを切られた因縁の主役俳優のトム・ライダー(アーロン・テイラー=ジョンソン)が突然失踪してしまう。これを機にジョディとの復縁と一流のスタントマンとしてのキャリアの復活を狙うコルトは、トムの行方を追う羽目になるが、思いもよらぬ事件に巻き込まれていく——。
シドニー市内を車で引きずられるライアン・ゴズリング!?
撮影現場から突如姿を消したアクションスター、トム・ライダー(アーロン・テイラー=ジョンソン)失踪事件の重要な証拠を盗んだ悪党を追うコルト(ライアン・ゴズリング)は、シドニーの名所・ハーバーブリッジの上でごみ収集車に引きずられながらも持ち前のフィジカルと格闘スキルを駆使して決死の追跡を続けていた。
一方、彼がそんなトラブルに巻き込まれていることは知る由もない元カノのジョディ(エミリー・ブラント)はカラオケバーでコルトの到着を待つも、一向に現れない彼に対し、すれ違う自身らの現状を表現するかのように、フィル・コリンズの往年の名曲「Against All Odds (Take a Look At Me Now)」を熱唱する。お店の外の大通りでは、街を破壊しながら進んでいく車の中で争うコルトの姿が一瞬見受けられるが、当然彼女は気が付くわけもなく…。果たしてコルトはこの絶体絶命の窮地を抜け出すことができるのか!?そして、コルトとジョディのすれ違いは無事解消されるのか——。アクション・2人のロマンス共になんとも続きが気になる映像となっている。
シドニーきっての名所を皮切りに、息をのむほどの車上アクションが繰り広げられる本映像だが、本シークエンスの撮影はまさにチームワークと技術の賜物といえるものだった。このような大規模なシーンはスタジオなどでブルースクリーンを用いて撮影するのが通例だが、スタントチームは今回、実際のロケーションで撮影を敢行することにこだわった。その結果、驚くことに全長約1149メートルのハーバーブリッジを封鎖して撮影を行ったという。
本撮影は限られた時間のなかで行う必要があったため、スタントチームのスタッフは車担当チーム及び特殊効果チームと密に連携を取りながら、事前に大量の時間を割いてさまざまなシナリオを想定したそうだ。また、ハーバーブリッジからシドニー市内までのシークエンスには50人ものスタントドライバーが参加しており「全員の安全を確保すること」と「開始ポイントへのリセット作業時に正確さを保つこと」が不可欠であったが、スタッフのたゆまぬ努力の結果、驚異のチェイスシーンが完成した。
なお、映像冒頭から映し出されるコルトがごみ収集車で引きずられているシーンは、ライアン・ゴズリングが実際にスタントを行うことによってアクションシーンに信憑性を加えているのだが、撮影当時のことについてゴズリングは「朝6時にこのスタントの予定が組まれていたから、やっている最中はひどく疲れていたんだ。だから終わった後にすぐに帰宅して眠りについた。目覚めた時には『あれは奇妙な夢だったのか?それとも悪夢?』って混乱したよ」と稀有で大規模な試みとなった本シーンへの参加を冗談交じりに回顧している。