幕張メッセで開催された「東京コミックコンベンション2023」(以下、「東京コミコン2023」)が大盛況のうちに最終日を迎えた。3日間合計で過去最高となる85,000人以上の来場者を記録したという。
今年の東京コミコンにはユアン・マクレガーやマッツ・ミケルセン、ベネディクト・カンバーバッチ、トム・ヒドルストンら豪華来日セレブが参加。最終日となった12月10日(日)は、来日セレブ集結の壮大なグランドフィナーレで幕を閉じた。
イベントの最後には、発表済みの大阪コミコン2024に続き東京コミコン2024の開催も発表され、拍手喝采が巻き起こった。
クリストファー・ロイド「マイケル・J・フォックスは勇気とユーモアを併せ持つ、宝物のような人物」
【10:30~セレブ・ステージ:クリストファー・ロイド】
最終日の最初にステージに登場したのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクこと、クリストファー・ロイド。ロイド御大はローラーコースターに乗らされたというCM撮影も含めてこの30年間で何度も来日しているそうだが、2022年の東京コミコンのステージから“バック・トゥ・東京コミコン”となった彼を、客席のファンたちは「ドク~!」という温かい声援と拍手で歓迎した。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』当時の思い出を聞かれると、「1作目を撮影する直前に徹夜で仕事をしていて、そこにあの有名なテーマ曲を作曲したアラン・シルヴェストリ氏がやって来て“どんな映画になるんだい?”と聞かれたので、私も“どんなものになるんだろうね?”という会話をしたのですが、まさかこんなに大ヒットするとは想像もしていませんでした。なので1作目が多くの方々に受け入れられたことが、その後の『Part2』、『Part3』を演じていく意欲にもつながりました」と40年近く前の思い出を語った。
また「良い作品にしてくれたのは脚本家や製作陣のお陰でもあり、私の大親友であり尊敬しているマイケル・J・フォックスのお陰です。彼は勇気とユーモアを併せ持つ、宝物のような人物です」とスタッフへの感謝と共演者への深い敬愛を表した。
俳優としての役作りに関しては、「何かのキャラクターになることを非常に愛しているので、脚本をもらうとそれを理解しようし、そのキャラクターがどのように話し、表現し、ふるまうのかと、そのキャラクターの真実を追求するんです」と俳優として心がけていることを明かした。
もし1985年の自分が2023年の今の自分に会いに来たらどんな話をしたいか聞かれると、「今の時代は非常に不安定で、対立や緊張が高まっている。1985年にはそんなことが無かったのに。今はそんな時代なんだよ、ということを彼に話したいです。でも人はいつでも自分で選択できるんです。より良い時代になるように。これからもより良い時代にするために、誰もが選択できるのです」と現代を憂いながらも未来への希望を真剣なまなざしで訴え、『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』でのドクの名セリフ「Your future is whatever you make it, so make it a good one.(未来は自分で作ることができる、だから良いものにしなさい)」 を生披露すると、客席から大感動の拍手が巻き起こった。
最後に「皆さん本当にありがとう! また東京コミコンに来たいし、東京コミコンを心から愛しています。また会いましょう!」と未来の再会メッセージを残して、温かい雰囲気に包まれたままステージを終えた。